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2016.05.10

LcND2016/05「第3の放送とは?」

LinkclubNews掲載コラム、05月分より、
タイトルは「第3の放送とは?」
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ラジオ・テレビときて、第3の放送と位置づけられた放送があるのを御存知でしょうか? その名は「i-dio(アイディオ)」。

Ido
・i-dio 新放送サービス

東京、大阪、福岡の3エリアでは、3月からプレ放送がはじまっている新放送、テレビのアナログ放送が終わった後に空白になった周波数帯を利用した、マルチメディア放送。イメージは現在の無料配信のラジオに近い感覚ですが、ラジオと比較して違う点としては、音声は高音質で、他にもマルチメディア、つまり「画像・動画・テキスト・データ」なんかも配信受信できると。

もっぱら、最近ではインターネットでもラジオが聴けるようになってきまいしたが、そちらは回線の影響を受けるので、アクセスが集中すると繋がらなくなる可能性がありますが、こちらは、テレビ・ラジオと同じく「放送」なので、そういった取り合う心配はありません。電波状況が安定していれば、わりかし確実なメディアと考えられます。

思い返すと、ひっそりとサービスが終わっていた「デジタルラジオ」ってのがありました、終わったのは2011年3月末。このコラムでも取り上げたことがあったんですが、すっかり記憶の彼方。覚えている限りでは「デジタルラジオは、新しくV-Lowマルチメディア放送へ」っていう触れ込みが当時あったんですが、そのV-Lowマルチメディア放送ってのが、この「i-dio」に繋がっていることは間違いないのです。

私、4月末締め切られたモニター募集で、i-dioの受信用Wi-fiチューナーが当選し、手元に届いておりました、遅ればせながらさっそく設定が終わり、試しつつ書いております。現在のところ、この手のひらサイズの小型のチューナーと専用のiPhoneアプリで試聴するわけですね。Androidのアプリもありますが、何れにしてもスマホが必須の環境。近いうちパソコンでも試聴できると利用機会が増えるかもしれません。ちなみに手元に届いたwi-fiチューナーに充電用のmicroUSBのケーブルが同梱されていないのが潔いよい。在るものを使ってくださいと。

Wifituner

「i-dio」放送中の番組ですが、地域によって違っているようです。現在、関東甲信越では、6つのチャンネルが楽しめます。中でちょっと気になるのが「Amanekチャンネル」という車のドライブ・ドライバー向けのチャンネル。例えば、被災地支援ということで、熊本付近の道路混雑状況や降水情報などがリアルタイムで確認できる試験サイトが立ち上がっています。

・Amanekトラフィックスコープ

将来的には、このような災害支援情報を含めた、音声以外の交通情報などもi-dioを通じて、クルマ搭載の受信機に届けられることになるのでしょう。さらには「i-dio」の活用として「防災ラジオ」があります。「V-ALERT」という自治体の防災情報を配信するシステムが開発中で、その配信に「i-dio」を使う計画です。

「i-dio」の放送エリアですが、これから2017年度に向けて、中国四国東北、2018年度には、北海道、2019年には、全国世帯の80%弱を目指してサービス拡大とのこと。引き続き、サービス動向には注目したいところです。

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