LcND2015/09「Logic Pro Xがおいしいアップデート」
LinkclubNews掲載コラム、09月分より、
タイトルは「Logic Pro Xがおいしいアップデート」
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Appleのプロ仕様DAW「Logic Pro X」が10.2にアップデートしました。
(公式ページのリンクを貼ろうと思ったのですが、執筆時点では、まだ10.1なので以下App Storeのページにリンク)
バグフィックスやApple Loops追加なども、微妙に有り難いところではありますが、やはり大きな目玉は「Alchemy」が搭載されたことです。以前このコラムでも紹介しましたが、Appleが英シンセソフト開発企業Camel Audioを買収したのが2月くらいのことでした。このCamel Audioの代表的人気ソフトこそが「Alchemy」でしたから、あれから半年足らずで、すでにLogicに組み込まれてきたのです。
そのサンプルベースのソフトシンセ「Alchemy」ですが、既存のLogicユーザー以外の方にはチンプンカンプンとは思いますので、こちらのデモ動画をご覧ください。どのようなソフトで、どんなサウンドか、一目一聴瞭然でございます。
高機能ソフトシンセが、既存のLogicユーザーは無料でアップデートできる時代です。EDM、エレクトロに特化して、他DAWとの競合を考えるなら致し方なしかもしれませんが、それにしても太っ腹だ。「Alchemy」の紹介を新機能から一部引用すると……加算、スペクトル、フォルマント、グラニュラ、サンプラー、バーチャルアナログの各種サウンドジェネレータを搭載した次世代シンセサイザープラグイン。……とまぁ、シンセマニア垂涎のキーワードの羅列に、ほとんどもうクラクラしっぱなしではあるのですが、それほどまでに奥の深いシンセです。
試しに「ADVANCED」のタブに切り替えると、シンセパラメータいじったいる人にはわかる項目がずらーりと。なるほど、基本オシレータは4発ですか、ベーシックな基本波形はしっかりとフォロー。エンベロープはADSRに、H(Hold)が加わって、AHDSRって、以下略…。
もっぱら醍醐味は「トランスフォームパッド」と「X/Yパッド」っていうやつです。プラグインシンセ下部の左側にある8つのセル的なもの、あるいは右側の、正方形2つからなる座標軸的なもの。これらの領域内を指でグリグリしてサウンドヴァリエーションを刻々と変化させる。これがとても楽しい。8つのセルは、律義にひとつずつ選択してもよし、あるいは4つにまたがるようにグラデーション的なポジションを選んでもよいわけで、EDM、トランス系ではもはや必須の「音色イメージじゅわーっと変化」が直感的に操作できます。
もちろん「マウスでグリグリ」でもいいんですが、こういうのはアナログテイストなインターフェイスで「指グリグリ」が、リアルにいじり倒しているぞ。という実感があっていいです。トラックパッドが最適かと、いや、ここで思い出しましたよ「Logic Remote」の存在を。iPad上に動作するLogicのリモコンAppみたいなもんです。これならiPad上を指でタッチすることができますもの。そして、今回のLogicのアップデートに対応して、Alchemy用SmartControl画面がちゃんと準備されてました。抜かりなしの最新ヴァージョン1.2.2
・iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Logic Remote
さっそくiPadでグリグリしてみました。これがなんとも楽しくて時間を忘れて遊べます。とにかくシンセってのは、あちらこちらとイジル楽しみがあっていいですね。お試しください。
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