LcND2015/03「Appleの買収でどうなる?」
LinkclubNews掲載コラム、03月分より、
タイトルは「Appleの買収でどうなる?」
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昨年Appleが30億ドルという過去最大額で買収した「Beats(ビーツ)」ですが、次の6月に行われるWWDCにて、いよいよ新音楽ストリーミングサービスのデビュー噂が聞こえてきました。
・アップルの新型定額制音楽ストリーミング、6月のWWDC発表の可能性が浮上。Beats MusicとiTunes連携、Androidアプリも提供
Appleのサイトには「ようこそ、ファミリーへ」という「Beats」を傘下に収めたことを示すページが公開されています。
「Beats」には、ヘッドホンやオーディオ技術の有名ブランド「Beats Electronics」と、ストリーミングサービスで評価される「Beat Music」があり、この2社ともにAppleに買収されました。
都心での電車移動をしていると、ちょくちょく「b」のスタイリッシュなロゴが配された「Beats」ヘッドホンを愛用しているユーザーを見かけることが多くなってきました。ちょっとゴツク、どこかしら舶来品の様相で、ファッショナブル。まさに狙いは、その路線なんだと思いますが、肝心の性能部分では、音圧が高く、確かにビート中心のサウンド、ヒップホップ、エレクトロ、EDM系、クラブ系なんかに相応しいサウンドが特長です。
一方で「Beats Music」とAppleとのジョイントが、いよいよ6月にお目見えするというのが、冒頭のニュースなんですが、その準備とも考えられる、別会社の買収が1月にあったばかり。
・アップル、音楽データ解析ツールMusicmetricを手掛けるスタートアップ「Semetric」を買収。Beats Musicの強化が狙いか?
買収したのはイギリスの「Semetric」という、オンライン、SNSで、音楽の売上ダウンロード動向などを分析する会社。ですから、今後Beatsの音楽配信システムに関わる技術であることに間違いないです。
期待される、新音楽ストリーミングサービスですが、iOSレベルで実装、組み込まれてリリースされる可能性が高いようです。ちなみに「Beats Music」といえば、気分、雰囲気、シチュエーションによって、最適な音楽をレコメンドしてくれるというのが、大変ユニークで、評価される点でもあります。
Appleの買収繋がりなのですが、音楽分野では、もうひとつ気になるものがありました。「Camel Audio」というソフトシンセで有名な会社が、実質買収されました。
・アップル、英シンセソフト開発企業Camel Audioを買収か - CNET Japan
Camel Audioといえば「Alchemy」という、ベストソフトシンセのランキング常連の人気ソフトで有名でした。当然、これからはAppleの音楽ソフトである「GarageBand」や「Logic Pro X」にジョインされるということが考えられますので、こちらの動向も気に留めておきたいです。
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