« 2006年4月 | トップページ | 2006年6月 »

2006.05.28

ほとんどビョーキな音楽家

気がつけば、5月も終わりに近づいている。
しかし、今月はよく旅に出たものである。
今週末は珍しく家で過ごす。とはいってもかかえているスコアに没頭。
土曜日は、お世話になっている「しずくまち♭」という劇団の短編オムニバスの公演を見に行く。
たまたま、この日の演目は、かつて自分が参加した時に作った曲ばかりを再演してくれるプログラムだった。いつもなにかしらの演奏に参加しての本番だったが、今回は本当に一観客として見られるという貴重な体験。演奏会用の作品なら当たり前なのだが、芝居の劇音楽を、芝居も含めて外から眺める事など、滅多にないので、とても楽しく、懐かしく見させていただいた。うーむ、感謝。

ここ最近、チャイコフスキーのアレンジを手がけている。おかげでチャイコのオーケストレーションが染み付いてきているわけだが、気になるところは、ダイナミクスのコントラストが極端すぎる点である。pかf、そしてff、fffなどが頻発する。mfがたまにあるくらいで、mpなどは皆無に等しい。神経質で、あいまいやら中途半端がきらいなのだろう。どちらにしても白黒はっきりつけたい印象が全面にあらわれている。あと、感情過多なところが非常に多くみられる。誇大妄想癖。しつこい。これでもかーこれでもかー、どうだーまいったかー的な構成。オーケストラという楽器群を鳴らすのには、彼のような資質はもってこいだと思う。私の好みは一致している。がしかし、ロマンチック全面で、いささか胸焼けするのも否定はできない。もっと楽句の印象はドライな方がノーブルだと思ったりもするのだが。ひとことで言えばスピードワゴンばりの「あま〜い」なのであるが、もちろんショパンのそれとは違う。ショパンは女性受けNo.1なのだろうが、チャイコは男視点のロマンティシズム?といってもいいのかもしれない。同性愛のこととか、なんか絡めようかと思ったのだが、うまく話の流れがまとまらないので、以上。面目無い。最近、付き合いの中で特に思う事、実力のある作曲家、才能のある作曲家、天才作曲家は、やはりどこか病んでいるものなのだろう。凡才作曲家を選ぶか、ビョーキで苦しむか。まぁ、作曲家に限らず、演奏家にも当てはまるものだが。坂本龍一の言葉を借りるなら「軽度でガードマン、中度でミュージシャン、重症だと病人」

そうそう、近所のサウナに置いてあった某週刊誌で読んだんだけど、あのタリウムの少女は、やはりアスペルガー症候群だったようですね。〜アスペルガー症候群の人は興味の対象に強烈で偏執的ともいえるレベルの集中を示し、特別な才能だったり、異常な才能として周囲に認知される場合がある。〜と

彼女(彼)の場合は、「化学(毒物)」に特別な興味があった訳ですが、これが「音楽(作曲)」であったりするケースもあるだろうし、その場合、ミュージシャンや音楽家という職業は、辛うじて社会との接点になりうるのかもしれん。と、もやもやと考えてしまった。

ああ、随分書きすぎた。これも立派なビョーキ。(苦笑)

| | トラックバック (0)

2006.05.21

西にいる。

@三宮

というわけで、ただいま兵庫の三宮にいます。
神戸!!
街が大きい。
新宿や渋谷と変わらんじゃないですか。
侮ってました!すんません。
昼間にセンターの商店街らしきところを散策してきました。
いやー、オサレです。
ここまでの移動で、たまたま福知山線を利用したのですが
惨事のことで胸がつまりそうでした。

昨日は西宮だったのです。

そうそう、羽田への京急の中で
「シャカシャカ地獄」に巻き込まれました。
シートの両側の婦女子のヘッドホンから、音が漏れる漏れる。
変なステレオ効果で、脳内リミックス。
ビートがきつい音楽って、ただでさえ、精神状態がいいときじゃないと
辛いのに、ましてや、双方の耳でまったく一致しないビートの嵐。
いつもいってることだが、瞼(マブタ)ならぬ耳蓋(ジブタ)が欲しい。
耳の暴力反対!!

まぁ、そんな不快も伊丹空港につく頃には忘れてましたが。

目的地は、西宮市内の某中学校。
空港からリムジンで「阪神甲子園」まで
そこから阪神本線で「西宮」

060520_1449

というわけで「こうしえん」
野球音痴のわたしなのだが、どうも「こうしえん」の響きに
テンションがあがる。
自分、前世は球児?まさかっ!
虎のコスプレの人がいたりする。
すごい。

中学校での指導の後、夕食に「阪神尼崎」
商店街を一周。

060520_20101

当然、ケンタのおじさんもタイガース?
すごいすごい。

もはや、都心とあまり変わらない繁華ぶりだが、
ああ、そういえばここは「関西」なんだな、って
気がつく個人的きっかけベスト3。

1)エスカレーターの立ち位置が逆。
2)露店で目につく「ベビーカステラ」
3)眼鏡の「パリミキ」が「三城」

という認識で間違ってない?

まぁ、そんなこんなで、夕食に繰り出します。

| | トラックバック (0)

2006.05.14

怒濤の週末

愛機PowerBookのHDDが異常な動きをし始めたため、診断ソフトを購入して、ボリュームの診断をしたとたんにクラッシュ。(涙)
結局再インストールで、なんとか復帰。
まぁ、仕事の方はデスクトップでしのいでました。
みなさまも気をつけて、いつ何時・・・。

で、金曜日は、知人のピアニストのリサイタルに。
@王子「北とぴあ」
全曲、邦人作曲家で、しかも吹奏楽関係という、ある意味挑戦的なプログラム。今年で二回目なんですね。感心しました。
で、終演後に「しゃぶしゃぶ」などを久々に食してましたら、美味しい日本酒があったもので、ついつい呑みすぎてしまい。これはもう電車での帰宅は無理と判断。一緒に呑んでいた知人と、隣のカラオケボックスで始発電車を待つという。学生みたいなことをしてしまいました。カラオケ?なんてものも、随分ご無沙汰なもんですから、ついつい「鳥羽一郎」などを熱唱してしまい、反省。帰宅後泥酔。あは。

で、本日土曜日は地元の同級生が上京する予定でありまして。昼頃、電話で起床です。
本日は「彩たま低音's倶楽部」というアマチュアのユーフォニアムとテューバのアンサンブルを聞きに
@練馬文化センター
拙作「マリーナの小径」を演奏してくださるという。じっくり練り上げられた演奏であり、それはそれは感無量。ありがとうございました。
本日の演奏会には「TUBIUM」というプロのアンサンブル集団もゲスト出演。大変お世話になっている方たちです。関係者にご挨拶後、週明けに差し迫っている仕事をこなすために帰宅。といいたいところだが、せっかく同級生が上京しているので、軽く東京散策。汐留?などに出向いて、46階で高級焼き肉を堪能して、銀座まで歩いて、高級喫茶でケーキよりも高い「珈琲」など、贅沢三昧。財布の中身、軽くヤバい。

昨日の行動により、どうも、身体がついてかない。
歳だよなー。

さて、日曜日。

友人を連れて中野を散策。
昼食に、せっかくなのでラーメン店「青葉」に並ぶ。
まぁ、気に入ってもらえたようでよかった。
その後、ブロードウェイ、そうねー、ここは相変わらずすごい。
若干、メイド関係は萌え萌えなのだが、入る勇気はないね。(苦笑)
ほんでもって、東京駅まで移動して、「みはし」のあんみつ。フルーツクリームあんみつ。これはやばい。
これも久々だが、やっぱりうんまい。
特に求肥。ギュウヒ?あのもちもちしたやつね。
ここの求肥だけでも食べる価値あり。

ここで、仕事の電話が舞い込み、友人と別れ、急いで帰宅。この時間までせこせこと楽譜の校正作業。いやぁ、すっかり疲れた。
明日からの一週間は、気持ちを入れ替えて頑張らなきゃな。いろんな意味で、日常離れしていた週末でやんした。

あっ、気がついたら、先日紹介した短篇「橘くんのバカ。」の配信が始まってますよね。5/23まで無料配信中なので、ぜひ見てください。なんでもMac方は今のうちが見られるチャンスのようです。

以上。おやすみなさい。

| | トラックバック (0)

2006.05.09

『橘くんのバカ。』

GW明けで、すっかりボケまくってます。
連休後半は、石川県の小松に行ってました。
空き時間を使って、金沢まで足をのばして
「21世紀美術館」にも行ってみました。
なかなか素敵な空間でした。人が少ない時期にのんびり訪れてみたいところですね。
で、帰りの飛行機が、なんと、定刻よりも40分遅れ。すっかり深夜に東京に戻ってきて、少々ぐったりです。

えと、タクミが参加している、映画関係の情報の告知を二つ。

●ドイツ・オスナブリュックの「ヨーロピアン・メディア・アート・フェスティバル」で、『ホッテントットエプロン−スケッチ−』が劇映画部門で上映。

『ホッテントットエプロン−スケッチ−』

Hotten

七里圭監督、愛知芸術文化センター・オリジナル映像作品。作品詳細は以下。

http://www.aac.pref.aichi.jp/bunjyo/jishyu/2005/eizo/niki.html

フェスティバルは5月10日(水)から14日(日)まで開催され、上映は12日(金)、13日(土)行われる模様です。(詳細はフェスティバルのホームペー
ジ、http://www.emaf.de でご覧になれます。)

いやー、朗報朗報!!ドイツ在住の方、是非よろしくお願いします。っているんだろうか?

作品レビューはこれ。
・七里圭監督『ホッテントットエプロン—スケッチ—』をめぐって
http://www.aac.pref.aichi.jp/aac/aac48/aac48-2-2.html

●村松正浩監督の最新短篇『橘くんのバカ。』(出演:芳野ゆみ、服部竜三郎)の配信日が決定!2006年5月10日より短篇.jpにて。

橘くんのバカ。配信日告知

村松監督の最新短篇『橘くんのバカ。』というタイトルです。もちろん音楽で参加してます。ピアノオンリーの小品ですが、私自身お気に入りです。いや、ほんとに。2週間無料配信ということですので、ぜひこの機会にご覧ください。

作品詳細、配信方法などは、村松監督のオフィシャルにて。

slpbanner

| | トラックバック (1)

2006.05.03

「熱狂の日」音楽祭2006

@東京国際フォーラム

GW楽しんでますか?

私、仕事です。もう、例年の事なんで苦じゃありません。
ただ、お天気が快晴なのが、妙に腹立たしいです。(苦笑)

さて、譜面とにらめっこの合間に、有楽町の国際フォーラムに行ってきました。都響のNさんからご招待いただきまして。ありがとうございます。

「モーツァルト」とだけ聞いて、詳細は知らなかったのですが、行ってみて親子連れの多い事にびっくり、会場内では、ほとんどギャーギャーという歓声?

なんでも、初心者も赤ちゃん連れも大歓迎という大規模音楽イベント「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン『熱狂の日』音楽祭2006」というイベントらしく、今年は生誕250周年のモーツァルトがテーマなんだそうだ。へぇー、知らんかった。
「のだめカンタービレ」効果で、すごい人気なんだそうだ。フォーラムの目の前にある「ビックカメラ」なんかでも「モーツァルト」のCDを、すごい勢いで宣伝している。

プログラムは「魔笛」の序曲と、40番途端調。もといト短調。いやはや、モーツァルトなんか、こんな機会がない限り、好き好んで聞かないだろうから、そういった意味で貴重だった。指揮の井上さん、ちょっとリアクション大きすぎるような…。モーツァルトのすばらしい機能和声にミックスされる、幼少のざわめき、悲鳴、歓声。いやぁ、それはそれでいいのだが、全体的に、どこか前衛音楽だ。すばらしい。皮肉でもなんでもなく、楽しい音空間だ。絶妙なタイミングで切り込んでくるパーカッシブな泣き声は、感動さえ呼び起こす。天然人声効果。

幼少期から、このような音楽体験ができることは、すばらしいことだろうし、どんな素直でいい子に育つのか気になるところではある。間違っても、自分のような天の邪鬼にはならないだろうな。(汗)

| | トラックバック (0)

« 2006年4月 | トップページ | 2006年6月 »