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2006.02.09

伊福部昭氏は、間違いなく「ヒーロー」だった。

享年91歳。
今朝、ショックでしばらく言葉を失う。

作曲界の巨星・重鎮。偉大な教育者として。そして博学っぷり。
いわずもがな、映画音楽。いくつかの優れた著書。

音楽とは、真っ黒な自己顕示欲の延長であって、作られた作品は
それらのドロドロした塊だと信じていた。
知的で繊細で、奇抜なゲンダイオンガクがかっこいいと信じていた。

そんな、尖っていた時代、伊福部氏の音楽に出会って、
はっきりいってどーでもよくなった。
理屈を超えるオンガクが、存在することを知った。

時代の潮流とはかけ離れた、媚びない独自の作風を貫いた人。
あまりにもカッコ良すぎだった。
「タプカーラ」を超えるシンフォニーは今後、生まれるのだろうか?

1953年、大著『管弦楽法』第一巻刊行。
今もなお、これを超えるオーケストラの参考書はない。
近年、上下巻をまとめ、現代語版の改訂を編纂・校正する予定があったと聞き、
そのパワーに驚き、待望していたところだったが、高齢でかなわぬことになった。

私の田舎の隣町、音更町の音更町歌の作曲者であり、「伊福部昭音楽資料室」が昨年末の11月22日に
音更町図書館2階に開設されたばかり。
今度、帰省の際には、ゆっくりと訪れてみたい。
http://www.tokachi.co.jp/kachi/jour/05ifukube/index.htm

心よりご冥福をお祈りさせていただきます。

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