@荻窪「グッドマン」
と、これ「東京即興許可局」×3回じゃなきゃ、だめらしいのよ。
グッドマンのマスター鎌田さんの即興演奏企画で、
知人のピアニスト・作曲家、そしてピアニカストでもある
「河合拓始」さんが出演するとの案内をいただいたので
いそいそと出かけて参りました。
渋谷→荻窪、むちゃむちゃだらだらチャリではしって1時間弱。
山手通り→甲州街道→環七超えて、井の頭通り→環八に入る→荻窪
井の頭通りに出ちゃうと、ちょっと方角がズレちゃう。
おっと、どうでもいいけど、HPを見つけた。
ヒューレット・パッカードです。
で、その隣の道には「HP通り」と書いてあります。
なんでも通りの名前にしちゃうんですね。

なんとか、環八を上って荻窪駅到着、南口についちゃったもんだから
ちょっと先まで行って、北口へ。
駅を挟んで、反対側に行くにはちょっと大変。
で、開演まで30分あるので、夕食。
せっかく荻窪なのでラーメンにチャレンジと意気込んでみると
目の前に「春木屋」というラーメン屋があったので駆け込む。
入ってみて見渡して、老舗の行列店であることを察知する。
なるほど店の主人、丁寧な立ち振る舞いで、人間的オーラが漂っている。
こちらもカウンター席で、固唾を呑んで、
麺の湯きりを凝視する態勢を崩さない方針で勝負。
意外に完成まで結構時間はかかったように思えたが、
味はうまいねぇ。
といってもあっさりでくせがない。
味もごてごてでない。けど後でじんわり、またすぐに欲しくなる。
煮干し系は、けっこうヤバい。ラーメン依存症。「青葉」@中野のやうに。
(「ヤバい」といっても、当時のヤバいではなく、
最近の若者が使うように、憧憬かつ驚愕の意味合いを含む方のヤバい。
と、こんな用法で合っているのかなぁ?>A教授)
グッドマンの古びたビルの階段を登る。
急に懐かしさが込み上げてきた。
扉を開けたときの不思議な異空間。
ああ、なつかしいや。
マスターの笑顔が眼に飛び込んでくる。
グッドマン、ビル老朽化の取り壊しで、もうすぐ閉店らしいのだ。
マスター曰く「あと、半年は大丈夫」とのこと。
感慨ひとしおだ。
例え、一二回とはいえ、このステージ上で演奏したことは確かだし
友人、知人の影響で足繁く、通った時期もある。
なおかつ、ここで初演してもらった小品などもいくつかあり、
今思い返すと、第二期青春時代を過ごした、ひとつの場所でもある。
そんな思い出の場所が、そのうち、ひっそりと消えていく。
そんなことをぼんやり思い巡らしながら、ステージを眺める。
本日の出演者、
<鎌田雄一(サックス)+金子ねこ(トロンボーン)+東保光(コントラバス)+河合拓始(ピアノ)>
4人の演奏者で、それぞれ一人を欠いた組み合わせの4セット、1セット約三十分。
つまり、4通りのトリオでの即興演奏という企画。
1セット目、鎌田さん+金子さん+東保さん。
2セット目、金子さん+東保さん+河合さん。
3セット目、金子さん+東保さん+河合さん。
4セット目、鎌田さん+金子さん+河合さん。
河合さんに限って言えば、
2セット目はわりかし、オーソドックスで一貫した安定した刻みを主体として。
3セット目、徹底して内部奏法を使ったプレイ。
4セット目、ピアニカにてプレイとコンセプトや手法にこだわった演奏をされていました。
よかったこと、久々にディープな内部奏法を堪能できたこと。
絶対、、ホールなどにあるピアノでは聞けないようなサウンドが聞けたこと。
鍵やコインで弦をこするのはまだしも、
近くに転がっているシンバルを内部に置いてとか。(苦笑)
ホール出入り禁止事項を堂々とできるのは「グッドマンピアノ」のみです。ははは。
そうそう、壊れそうだったピアノ椅子が、緑の事務椅子に変わっていました!
4セット目のピアニカでは、ロングトーンからスタートして、
ブレスノイズや膝を使ったプレイまで縦横無尽の奏法を駆使していました。
というわけで、ひさびさにタイムスリップしたような体験を味わった一夜。
夜道の青梅街道をまっすぐに新宿方面へ。
前に通ったときは、わりかし遠い印象だったが、今夜は夜風の心地よさも手伝ってか
とてもご近所ライク。